世界の巨大魚と渡り合う。
世界を旅するためのツララ・ボンバダシリーズ。
放浪旅の荷物のコンパクト化を図ったショートロッドシステムのトリを飾る巨大魚専用モデルが完成しました。
MINUANO64
このミヌアノ64は、ジャウー、ピララーラ、ピライーバ、メコンオオナマズ、ヨーロッパオオナマズをはじめとする
巨大ナマズ、コイ類、エイ、果ては巨大カイマンなど、巨魚と闘うためには欠かせないロッドです。
日常の概念から解き放たれ、必要なだけ強いラインを巻いた
ドラグパワーの強い両軸リールを載せてください。
クエ用の大きなフックを使ってベイトが丸ごとピーコック一匹
のような驚くような釣りに出会うかもしれません。
のような驚くような釣りに出会うかもしれません。
そこがまさにミヌアノの出番です。
日本には幾多の種類の大物ロッドがあります。
しかし、奇しくも自分に合った
『個人で海外を自由にバックパッカースタイルで釣り歩くこと』
に 適した巨大魚用ロッドというのはどれだけ市販品を探してもありませんでした。
近いものが見つかってもガイドが大きすぎたり、そもそも長すぎるというのがほとんど。
どれもこれもが旅には使えない仕様だったのです。
稀におっ、これは!というような近いものが見つかったとしても、グリップが分割できないワンピースモデルで旅に持ち歩くことはできなかったり、
ブランクスが雷魚ロッドやGTロッドのように中高弾性で、みっちりとした理想の竿からは程遠いものでした。
TULALAでは自分が監修するショートシリーズとして、
アベントゥーラ59、ピメンタ55、モレーナ53、ピカパウ57とこれまで4種類のルアーロッドをリリースしてきました。
このコンセプトの流れは私の経験から、できるだけロッドの軽快さを失わないように4psや3psにせずにコンパクトに世界を持ち歩くという大前提からショートのワンアンドハーフのスペックで進めてきています。
これらジャークロッドはブランクセクションで継ぐことはせず、
如何に軽く頑丈でバランスの良いロッドを作れるかを念頭に置き、
ハードかつ軽快なロッドワークが特徴のマイセッティングです。
今回のミヌアノは重量のあるベイトをキャストできるスペックは有していますが、
従来のルアーロッドの枠は越え想定外の巨魚と対峙できる
”柔よく剛を制す”
という言葉を”最も具現化”したトルクが底知れず強い”巨大魚専用モデル”です。
開発までの道のり
世界の釣り旅、特に自分はルアーフィッシングが大好きなので、
ルアーと比べると初期はぶっ込み釣りに重きをおいていませんでした。
しかし、魑魅魍魎のアマゾンではその生物が犇めき合う、
その生物相の厚さから、夜になるとオオナマズなどの大物釣りが始まるのです。
大物ロッドを持っていないというのはそれらを放棄せざるをえない事態になってしまいます。
そして、いざ経験してみると非常に面白いということがわかります。
繊細さと強力無比が混在する立派なゲームなのです。
今までよく勘違いがおこるので言っておきたいことがあります。
それは日本のフレッシュウォーターアングラーがなかなか想像しえない部分。
それは、ナマズというと日本ではマナマズの印象が強いので、
サイズ差だけで想像してしまうのですが、世界の巨大ナマズは尾の形状やボディのシルエットが違い、とても予想できない怪力な生物だということです。
ナマズに限らず、あらゆる巨魚たちは、ルアーで狙う魚のトルクとはウェイトもパワーも比べ物にならないくらい力強い生命体です。
いわゆる淡水の底物のロッド性能をルアーロッドと両立させようというのが到底無理な話なのです。
自分の旅においては雷魚ロッドなどを改造して流用してきましたが、限界がありました。
せっかくのショートロッドルアーシステムがこの一本のために配管ロッドケースが長くなることを余儀なくされていたのでした。
更には蓮や葦やリリーパッドと戦う雷魚ロッドは
パワーというよりも硬さがあります。
巨大生物とファイトする際は硬く長い竿ほど人間側に負担がかかり、逆に伸されてしまいます。
昔はガチガチの硬い雷魚ロッドを持って行って失敗したこともありました。
雷魚ロッドの中でも柔らかくかつトルクパワーの
高めのものを選んで使ってきたのですが、それでも全然納得いかないレベルでした。
とにかく旅の巨大魚用ロッドは改造ではできない範疇にあり、一から作り出さなければなりませんでした。
私の旅のミヌアノの完成は悲願だったのです。
製品になるまでの経緯
こうした流れから、
私はTULALAのショートシステムがスタートするのと同時にこの竿の開発を最終目標に掲げてきたわけです。
私はTULALAのショートシステムがスタートするのと同時にこの竿の開発を最終目標に掲げてきたわけです。
ミヌアノサンプルは総計14本、3年にわたる試行錯誤でした。
世にない稀有なモデルを一から作り上げることは、思ったより遥かに時間がかかり、トライ&エラーを繰り返しました。
失敗談はたくさんあるのですが、簡単にまとめると四つ壁を経ました。
第一の壁 プライ数ではない
アベントゥーラの四段ほど強い長兄的な位置づけを考えたため、同じ製法のプライ数(カーボンシートの巻き数)の高いものになりました。
しかし、仕上がり時に電信柱に150lbのラインを結び15kgのドラグをかけてツララスタッフに曲げさせ、ベンドカーブを見るために横から見ていると、曲がり切る前にバッキーン!!
という衝撃音の直後に後方に一回転て吹っ飛びました。
頭を撃たなかったのが不幸中の幸いでした。
とにかく全く納得のいかない”硬い”ロッドが仕上がってきたのです。
このクラスはただプライ数を上げればよいというものではないということをここで痛感させられます。
ここで逆に感じたのはある意味アベントゥーラ59のブランクスはこの製法の中では最良の粘りを発揮したブランクスデザインであるとも言えました。
ここで逆に感じたのはある意味アベントゥーラ59のブランクスはこの製法の中では最良の粘りを発揮したブランクスデザインであるとも言えました。
ダブルラッピング
第二の壁 強いロッドの定義
すぐにかかった第二サンプルも中低弾性カーボンを
使って作成。
工場サイドで新製法でできることがあるというので期待しました。
しかし、いざ現場で巨大ナマズと対峙してみると、またもやロッドは曲がってりきっていないのに、とても疲れるのです。このサンプルは硬くて竿が立てれず、水中に引きずり込まれるような感覚がとても強く、やはり理想ではありませんでした。
折れはしなかったのですが、軽くて硬いのですがなんとなくサクい感じもして、無茶をすると折れそうという不安が
なんとなく残るブランクスでした。
カーボンでルアーキャスティングでも使えるようにという汎用性を求める邪心が中途半端なロッドを生み出す原因になっていたのかもしれません。
こういう釣りに対して私はカーボンに徐々に限界を感じ出していたのです。
第三の壁 Sグラスに出会う
このサンプルからは深海底物のノウハウの強い工場に
変更しました。
そこでSグラスという素材に出会いました。
グラスの中では中空で軽く、数種あるグラス素材の中では一番反発が高く破断強度もカーボンより格段に高いこの素材に注目しました。
しかし、まだキャスティングスタイルにも汎用が効くカーボンにするか、底物トルクに特化したグラスに振るか大きく悩みました。
海外旅を共にする仲間にも相談しました。
やはりみんな欲しいと思うのは想定外の巨魚と安心してファイトできるスペックでした。
ここで迷いや邪念が断ち切れ覚悟を決めました。
日本の一般のユーザーに迎合しない。
数はそんなに売れなくてもよい。
数はそんなに売れなくてもよい。
やはり探究心を持って旅をするアングラーが巨魚を目の前にした時に最高だと言える妥協の一切ないスペックにしよう、と。
ここからはまた長いのですが釣行記でお伝えするとして、
トルクと破断強度と人間にかかる負担のバランスが高次元に融合できたブランクスが完成しました。
ボヨンボヨンではなくシャッキリしているのにかなりみっちりとしていて、リフトパワーも驚くほど高く申し分ありません。
海外では近場であるタイにツララテスター数人と赴き、フィッシングパークのメコンオオナマズで仲間にも体験してもらいましたが、全員のファイトタイムが第二サンプルの半分以下でキャッチでき、驚きを隠せないようでした。
ダブルロック
第四の壁 ハンドルの重要性
最後のテーマはハンドル部のレングスでした。
このハンドルレングスの選定というのが、すべてのロッドビルドにおいて非常に重要で、ここによって銘竿になったり駄竿になったりすることが多々あります。
ブランク側は私のロッドケースに収まる135cm以内
であることは当然だったのですが、問題はグリップ側。
力を入れやすいのはフロントグリップを持った時、手を伸ばした状態でロッドエンドが下腹部に当たる長さです。
しかし、バックパックや一般的な大型スーツケースに収まる長さにハンドル長を見直すのにアウトドアショップ、家電量販店に行きあらゆるもので試して決めました。
リール位置も最後まで悩みましたが、納得の位置です。
完成時にはもう一度タイでテストをして
製品化へGoをかけました。
タイにはツララファンがたくさんいて、
なんとフィッシングパークのガイドにも大ファンがいるのです。
そのガイド達からも最終サンプルは絶賛をもらいました。
旅用の持ち運びに優れた最高の巨大魚用ロッドが出来上がった手応えをしっかりと筋肉痛と共に感じたのです。
これでボンバダショートロッドシステム
すべての役者が揃いました。
これからも愛棒達と共に世界を歩きます。
ミヌアノの名前の由来
風の名前がいいと思った。
風に吹かれて流れていく風来坊のような。
南米を歩くと、小さなカフェ、洗剤などの
ネーミングとして愛されている風の名前があった。
”ミヌアノ”
ブラジル南部からウルグアイにかけて吹く季節風で、
冷たい雨や唸るような強い風を起こす。
旅の厳しさや寂しさ、唸るような強さ、
どこまでも流れていく風。
旅の最強のショートロッドのイメージに
ぴったりだと思いました。
最後に、このミヌアノ64は旅をする皆様に
愛してもらうロッドになるでしょう。
何故なら、商業ベースに乗せるには非常に難しい
ニッチなスペックであることと、
世界を歩くさすらいの釣り旅人には
必要不可欠な唯一無二の竿だからです。
もし出会ったのなら、使い込んで
末長く愛してやってください。






















